外苑前ギャラリーダズル「スタンリー・キューブリック監督映画特集イラストレーション展」に参加しました!
joined an exhibition about the films by Stanley Kubrick at Gallery Dazzle in Aoyama, Tokyo (Sep. 8 - 13)
I made illustrations about one of his early films "Path of Glory(1958, Kirk Douglas)" , which is a true story that happened in French army during the First World War.
去年のカウリスマキ展に続いて2度目の参加です。
ご来場いただいたみなさま、気にしていただいた皆様、ありがとうございました。
私は「突撃 Path of Glory (1957年 主演カーク・ダグラス)」という映画について描いています。
第一次世界大戦のフランス軍が舞台です。人を作り変えてもしまう非情な組織と中間管理職の葛藤を描いた反戦映画。
昔軍隊のような組織の会社で働いたことがあって、何かどこにでもある身近な構造にも感じました…
今年103歳で亡くなられたカーク・ダグラスが正義感溢れるザ・中間管理職の役柄で主演、のちにキューブリックの奥さんになる女優クリスティアーヌ・ハーランもドイツ人歌手の役で登場します。
今年は上京せず、すべてお任せしてしまい、ダズル村松さんはじめ参加作家のみなさまに助けていただきました。
展示会場の様子も写真やzoom動画で見せていただき、本当にありがたいです。
他の作家の皆さんの作品に圧倒され、あぁこんな中に混ぜてもらっていたのかと恐ろしいですが、そのおかげで学び多く、また書き続けようという新たな気持ちになりました
また、今回作家同士のお茶会をzoomで開いていただき、直接お会いできなかった作家の皆さんのキューブリック映画の感想、制作についてお伺いでき楽しく充実した時を過ごしました。
今回は申し込みに遅れすぐに定員になってしまったところをガラス案をいただき、ありがたいです。
そんな恐るべしキューブリック人気、それは来場者さまの数、そして期間中行われたアレアレシネマトークの出演者のみなさんの熱いお話、いろんなところから感じました。
キューブリックというと、鬼才、衝撃的、完璧なまでの美しい映像… あまり知らない私は語るべきではないでしょう。
でも今回を機に何本かレンタルで観て個人的に感じたのは、大きなテーマの問題提起を投げかけられること、それで観る私たちがそれについてどう思うか試されてるんじゃないかということ。
反戦映画も多いです。私がイラストを描いた「突撃」、そのあとキューブリックといえばこれという名作「博士の異常な愛情…」、「フルメタルジャケット」…。
それでいて、毎回テイストを変えちゃう。博士…はこんなおふざけしてよく公開できたなぁ…というぐらいなユーモアに溢れたブラックな内容。私はピーター・セラーズ好きが手伝って、この映画が好きでした。
それでファンを裏切るかのように、テーマをガラリと変えちゃう。ファンを裏切りたいのか、やりきっちゃうからもう未練がないのか。
「2001年宇宙の旅」の、宇宙旅行まで成し遂げた人間の未来 (コロナで宇宙移住を考えるお金持ちも多いかも?)、バリー・リンドンの欲に溺れた男の行く末、人妻を利用してまで若い娘を手に入れようとした男の「ロリータ」。
一人の映画監督を見ていくことは技術的なことはもちろん、映画監督の生き様のようなものまで感じるような気がして興味深いです。
キューブリックマジックにかかってしまった展示後も、見ていない作品を見ていこうと思います。